4連休が今日で終わりなんて余は信じぬ信じとうない(オオオオ)。
コロナで外出するという行為自体が敬遠されているうえ、天候に恵まれず、この4連休はさっぱりキノコを探せず。
これほど無為に過ごした休みはちょっと珍しい。
もう叫び出したいくらいだよ。叫ばないけど。
そんな中、今回はうちにあるキノコ本の紹介をする。
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 ※1冊だけ間違いがあります(キノコ本だけまとめたはずがなぜか混ざってた)
キノコに興味を持ったのは2018年の秋。
興味を持ったとはいえ、やみくもに森やら山に繰り出したところでまず何も見つからない。
とはいえ、キノコに詳しい知り合いがいるわけでもない。
そこで頼ったものはキノコ本だった。
キノコは見た目からしてスパイスが効いているので、ペラペラめくってるだけでも楽しめる。
地域ごとに生えているキノコの種類が異なるため、地方ごとのキノコ図鑑があったりするのも面白いし。
北海道に仕事で出張に行った時には北海道のキノコ本を買い、熊本旅行に行く前に熊本のキノコ本を買った。
北海道は冬でとてもキノコを探すことはできなかったし、熊本では結局1本たりとも見つけることはできなかったけれど、これらの本を見ると記憶が蘇る。
キノコ本、全部紹介したいところだけど、まずは数冊だけ紹介して、あとは気が向いたらやろうかなと。
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というわけで今回紹介するのはこの8冊。
左から順に、まずは『おいしいきのこ毒きのこハンディ図鑑』から。

①『おいしいきのこ毒きのこハンディ図鑑』
おいしいきのこ毒きのこハンディ図鑑
吹春公子
主婦の友社
2016-07-23




各地のキノコ365種類を紹介した本で、かなりお世話になっている1冊。
キノコの同定目的に持ち歩くのであれば、もっと使いやすいハンディタイプのものがあるが、読み物としても楽しいのでついついこれを持って行ってしまう。
基本的に1種類のキノコに1ページ割いていて、1種ずつしっかり解説しているし、写真や細かい特徴も書いてあるしで初心者にも文句なしおススメ。
また同じページ内に、そのキノコによく似ているキノコの紹介も載っており、例えばチチタケだったらキチチタケ、ヒロハチチタケ、クロチチタケ、クロチチダマシなどの微妙に似たキノコたちのことも小さく紹介されている。
ヤマドリタケのページに、ヤマドリタケモドキも一緒に載っていたり。
これがキノコビギナーとしてはとても良かった。
キノコに興味があるけれど、かといってそれ以上何も知らないというキノコ超初心者の時(今は超が取れて初心者になりました)、クロチチダマシとかヤマドリタケモドキとか、エッジの効いたネーミングの数々が「何だこの世界は? 名前適当すぎないか?」と、さらに興味を持たせてくれた。
30ページ程度を割いて説明されているイグチ科のキノコは、強烈なインパクトを残した。
ザ・キノコな見た目に「イロガワリ」とか「ドクヤマドリ」というポップなネーミング、ムラサキヤマドリタケの美しさ。
おれがキノコに本格的に興味を持つに至ったのは、イグチ科のキノコの存在が大きい。
実際にこの本を携えて狭山丘陵に出かけ、このへんにまさか生えてなんかいないだろうと思っていたムラサキヤマドリタケが見つかった時、それが本格的にキノコにハマった瞬間だった。

②『日本の毒きのこ』





これは名前の通り毒キノコに主眼を置いている本で、他のキノコ本とは違う使い方ができるので外せない。
面白いのは、世間一般では食べられるキノコとして有名な、アミガサタケなんかも掲載されていること。
アミガサタケも実は微量ながら毒が含まれており、生で食べると中毒するため、十分にゆでこぼしてから食べる必要がある。
ノボリリュウタケなんかも同じように毒キノコ扱いで掲載。
例えれば「A君っていい人だけどちょっと●●な部分があるよね」みたいなケースは、世間的には善人でもこの本的には×扱いになり、正真正銘の悪人であるB君と一緒くたにして載せられてしまうというわけ。
キノコはこういうことが多くて、うまさと毒が共存する種が数多い。
それが敬遠される理由でもあり、マニアを引き付ける理由でもあり。
毒キノコとして名高いベニテングタケも、他のキノコと比較にならないほどのうまみ成分を持っているといわれているし、実際長野なんかでは毒抜きして食べられているそうな。

③『山渓カラー名鑑 増補改訂新版 日本のきのこ』

日本で見られるキノコ961種を紹介している本。
値段が1万円近くすることもあって、最初の1冊としてはおススメできないが、キノコに興味があり、実際に探し始めた人ならば持っておいても損はないと思う。
重くてとても持ち運べるものではないので、家でドッシリ構えておいてもらいましょう。
キノコがDNAによって分類されて掲載されており、例えばiPhoneで撮った写真と見比べて「これ何のキノコだろう」と本をペラペラやってもまず見つからないので、最低限「これはイグチ科かな」「テングタケ科かな」ぐらいは分からないと、この本1冊で種類を同定するのは難しい。
そういった意味でやはり最初に買うのではなく、他のキノコ本と併用して使うのがいいかも。
というかおれもまだその「最初」の段階なんですが。
ネットでも、キノコの色形から種を探すことができるページとかあったりすることだしね。
この本は2011年発行(の2017年の第3刷版)なんだけど、面白いのは、この図鑑にも載っていないキノコが結構あること。
前回の日記でアミアシオニイグチとおぼしきキノコを見つけたが、実はアミアシオニイグチは2011年に新種発表されたキノコで、ここには未掲載。
オニイグチ属のキノコはコオニイグチ、オニイグチ、オニイグチモドキの3種が載っているが、アミアシオニイグチの他にも2009年にツブカサオニイグチが見つかったり、かつてマレーシアで発見され、日本にはないとされていたストロビロミケス・ミランデスというキノコが宮崎県で見つかって和名をトライグチとされたりと、今でも多く新産種が多く発見されており、これらは載っていない。
そういった意味でこの大ボリュームの本ですら完ぺきとはいえず、それが面白いところなのかなと。
キノコって言葉はそのまんま「謎」というワードに言い換えられる。
実は昨日あの山で見つけたあのキノコが新種だった、なんて可能性が結構あるらしい。
ちなみにアミアシオニイグチやツブカサオニイグチは、『小学館の図鑑NEO 改訂版きのこ』には載っていたりする。
DVD付 きのこ[改訂版] (小学館の図鑑 NEO)
保坂 健太郎
小学館
2017-11-27




ドラえもんとのび太がカラマツにキノコ探しに行ったり、毒キノコ「ツキヨタケ」の解説をしたりするDVD付きのキテレツな図鑑。
おれがずっと見てみたいと思っている「ヒメベニテングタケ」も紹介されており、タケコプターで林に行くのはずるいだろと大人げなく思ったのだった。
あと「スギ林で見つかるキノコ」として紹介されたのが「スギヒラタケ(かつては缶詰で売られたりと食用とされたが、2004年にこのキノコを食べて亡くなった人が続出し、今では毒キノコ扱い。当時ニュースでも報道されていた)」「ドクササコ(食べると「死んだ方がマシ」と思えるほどの激痛に一月も見舞われる)」だけだったのが面白かった。
でもスギってほんとキノコとは縁が薄くて、あんまりキノコ生えないんだよねえ。

④『おさんぽきのこ』
おさんぽきのこ.
石塚倉よし
信濃毎日新聞社
2012-06-27

長野在住の筆者が信州のキノコに焦点を絞って紹介している本で、図鑑ではないので紹介している種類も少ないが、その分1種1種を体験談も交えて書いてあり面白い。
ヌメリスギタケモドキをキムチにしたり、タマゴタケのツボを食べたり、他の本ではあまり見られないような調理方法が多く載っているのも楽しくて、よく見返している。
長野の代表的な食用キノコ「ハナイグチ」の項の、車の中に採ったハナイグチを詰め込んでいたら、それを女子校生に見られて「あーリコボー(ハナイグチの通称)だ!」と叫ばれたというエピソードを見て「ほんとかよ」と思ってしまったおれは、きっと心が汚れているんでしょう。
東京でハナイグチのこと知っている女子校生なんて、マジで10人ぐらいしかいなさそうだし、その感覚からするとね。
上述のエピソードが真実だとすれば……長野、キノコ聖地かよ。
キノコ本を8冊紹介するつもりで頑張って書いてきたが、長くなりすぎたので残りは次回に回すことにする。