おれのカレー日記もようやくコロナ禍に突入。
5、6月あたりの緊急事態宣言が解除されたころの話。

【新井薬師前 マロロガバワン】
高幡不動のアンジュナや東京のエリックサウスで働かれていた方(神と同義)が新井薬師前に南インド料理のお店を出されたそうで、気になっているうち、コロナ禍で行くことが難しくなり。
でも中野のあたりに用事ができた際、帰りにお店に寄ってみることにした。
店内で食べるのではなく、今回はテイクアウトで。
ここはお酒も充実しており、スパイス飲みの提案もされているようなんだけど……コロナが落ち着いた時の楽しみとさせてもらいますかね。
テイクアウトカレーって初めての体験だ。
アツアツの状態で食べたいが、新井薬師前は特に詳しいわけでもないので、どこで食べていいのかも分からない。
弁当を食べられる場所を果たして見つけられるのか、ドキドキしながらカレーを購入。
でも幸いにもお店のそばに大きい公園があり、かつベンチも空いていた。
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とっても素敵なパッケージ。
数分歩いたが、カレーはまだアツアツのままだ。
パロタも付いてボリュームも抜群!
公園でこんな豪華なごはん食べていいのかな? という妙な緊張感の中で頂くカレー、でもすごくおいしい。
このカレーを頂いている時間がとても楽しくて、テイクアウト形式ってもしかしたら新しいのかもしれないと、おれは簡単に洗脳されたのだった。
店で食べられる時に好き好んで持ち帰りはしないが、これはこれで大いにありだなと。

【立川 野菜と創作curry 舞】
緊急事態宣言が解除され、別に店内で食べても良かったんだけど、どうにもその切り替えがおれの中でなかなかうまくいかず。
このお店はテイクアウトもやっていて、この日もテイクアウト目的に向かったものの、いざ行ってみると店内にはお客さんが入っており、かつ空き席もあったため、結局おれも店内で頂くことにした。
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どうでしょう、この美しさ。
うーん、これは盛り付けありき、店内で頂いてこその姿という気がする。
というかこれ人によっては、一見してカレーに見えないんじゃなかろうか。
でも、分かる。
和の彩りが大きく加わってはいるが、これはダルバートでしょう。
後から知ったんだけど、この「舞」の店員さんは何と大阪の「ダルバート食堂」にかつていらした方なんだそうな。
ダルバート食堂、このブログの前身のブログの時に行ったなあ……もう4、5年前だろうか。懐かしい。
食べて体が表れるような感覚を覚えるカレー。
これめちゃくちゃうまい。
試作で頂いたスパイス風味のチャイ、デザートのヨーグルトも含め素敵だった。
ここ数年でカレー屋がやたら増えている立川に、また名店ができてしまったか。
ひいきにします。

【江古田 マヒ グローバルダイニング】
6月の夜の話。
年始に食べまくっていたバングラデシュカレーだが、江古田でも食べられるお店があるとのこと。
バングラカレーは埼玉に多く分布していて、この時期はもう他県への行き来も自由になってはいたが、どうしても躊躇してしまう部分もあったので。
結局法的に禁止されているわけじゃなく、最終的には互いのモラルの話になるからね。
相手に嫌がられる行動は極力避けたいし、まだ他県に好き勝手に行くのははばかられたというか。
そんなご時世だし、バングラカレーが都内で食べられるのはありがたい。
江古田って、おれの中でずっとお洒落な町だ。
ここには、下北沢とはまた違う音楽が鳴っている。
それはココナッツディスクの存在もあるが、もう一つ、かつてこの町にあった激辛カレーが食べられるカフェ「プアハウス」の記憶が大きく作用している。
プアハウス、キリンジの「グッデイ・グッバイ」のPV撮影に使われたんだよね。
もう20年も昔の話だが(かつおれもその時リアルタイムでは聴いておらず、後追い)、今でも江古田の町には、キリンジの音楽がずっと鳴り渡っている。
プアハウス、カレーにハマるよりさらに数年前にたまたま寄ったことがあり、あまりの辛さに泣きそうになり、スプーンが止まった。
今からきっと水も飲まずに平らげられるだろうが、もう店はない。悲しい。
さて、話をバングラカレーへと戻す。
「マヒ グローバルダイニング」、とても清潔な雰囲気のお店で驚いた。
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注文したのはハリーム。
久々に頂いたが、やっぱりうまい。
濃厚さとサッパリさってそれこそ矛と盾のような存在のはずなのに、ハリームにはそれが両方ともある。
暑い日に頂くのに最適のお味で、いい時間を過ごすことができた。
おなか一杯になりながら、この時間をすぐに終わらせてしまうのはもったいなく感じて、江古田駅には戻らずにそのまま歩き、別路線の落合南長崎へと歩いて帰った。
江古田や練馬のあたりはもう何度も来ているはずなのに、少し道を曲がるだけで全然知らない場所に突入するから驚く。
まだまだ身近な場所にも楽しい空間はたくさん、いくらでも見つかりそう。

【吉祥寺 サッパトゥレディ】
どうやら吉祥寺にまたカレーの名店ができてしまったらしい。
そしてそうと聞いては、おれも行くしかない。
吉祥寺といっても住所は練馬区だし、地図を見た限り、吉祥寺と上石神井の完全に中間地点。
今回は上石神井からゆっくり、20分ぐらい掛けて歩いた。
路線が異なる駅と駅の中間のあたりって死角になりがちで、今回もまったく知らない地域だったので、ここまでの散歩自体がまず楽しかった。
お店もしっとりとして落ち着いた雰囲気で、ここで出てくるカレーがまずいわけないと感じさせる。
が、今回はテイクアウト目的。
このお店は情報を追っていて、訪れたこの日までがテイクアウト営業であることをあらかじめ知っていた。
マロロガバワンのテイクアウトカレーが気に入ったこともあり、このお店もテイクアウトで頂いてみたいなと。
正式に店内で営業が始まったなら、また行けばいいだけの話だし、いろいろな食べ方を試したい。
開店時間になった瞬間に入店し、客はおれ一人だったので店員さんと少し話をさせていただいたが、いずれミールスなどやりたいとのこと。
うわーこれはめちゃくちゃ楽しみ!
ワンオペでミールス作るのってとても大変だと思うけど、期待してます。
今回はテイクアウトのカレーを、そこそこ近隣にある善福寺公園で頂くことにした。
2013年ごろにバードウォッチングにハマっている時期があったが、そのころ善福寺公園はたびたび行っていたっけ。
懐かしいなあ。
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この時、おれは思っていた。
公園内にいる全ての人間に、このカレーを見せびらかしたいと。
といっても堂々とベンチに広げて食べるのは恥ずかしいという、複雑な男心も同時に持っており。
少し奥まったところにベンチを見つけ、そこでカレーを広げていただくことにした。
するとおれが放っている人間除けのオーラをものともせず、子どもがこちらに向かって走ってくるではないか。
そして、その後ろにはパパさんが。
「パパ、カレーおいしそう」
「さっき●●食べたでしょ。我慢しなさい。あんまりジロジロ見ちゃダメだよ」
みたいな会話が繰り広げられ、けれど子どもは言うことを聞かず、うらやましげにおれのカレーをまじまじと見る。
……そんな光景は全ておれの妄想で、子どもは一切おれのほうに振り替えることなく、そのまま横切って走っていった。
おいおい、このうまそうなカレーが目に入らなかったってのか? おかしいな。
もしも話しかけられたなら、おれは「食べたい?でも辛いから君にはまだ早いかな〜!?」と返す準備はできていたというのに。
テイクアウトカレーのこの妙な緊張感、悪くない。
どうせならこの公園の中心地で、堂々と広げて食べてやれば良かったぜ。

【矢野口 邇邇芸(ニニギ)カフェ】
最後は南武線、矢野口駅。
川崎へと向かう南武線、都会へ向かう路線と比べて田舎っぽい雰囲気があって好きな路線なんだけど、いかんせんあまり店がないんだよね。
登戸や武蔵小杉、溝ノ口あたりは別だが、この矢野口は昔ディスクユニオンがあった時はよく行っていたものの、ユニオンなき今、目当ての店が他にあるわけでもなく、すっかり行く機会がなくなった。
が、何と駅前にカレーが食べられるカフェがオープンしたそうで、おれは期待を胸に南武線へと乗り込んだ。
お店は矢野口に似つかわしくないほどの、別空間。
そそっかしく時間の流れる平日の夜、ここに入って時間の流れるスピードをゆったりとしたものに変えたい、そんなお店。
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スパイスポークカレーを頂く。
カフェのカレーだけあり盛りは大人しいが、大盛りを一切やめているおれにはこれぐらいがちょうどいい。
「スパイス」と銘打ってはいるが、むしろ引きの美学というか、強烈なスパイシーさがあるわけではなく、ほんのりと旨味と苦味を感じるおいしいカレーだった。

【今の1曲】