今年はどうも今のところキノコのご機嫌がよろしくなく、あまりめぼしいのに出会えず。
今週もカレー日記を書くことにする。

【二重橋前 サングリア】
都心のカレー屋はまだまだ行けてないところも多く、特に大手町のあたりは死角だった。
この「サングリア」も、このあたりに住むor働くカレー好きなら知らない人はいない! という老舗の風格を醸していたが、おれはまったく存在を知らず、海原雄山汗顔の至りである。
基本的にテイクアウトだけど店内で食べることもできる、という営業形態で今は運営されているよう。
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サングリアカレーを注文。
ライスの量も意外とボリューミーで、テイクアウトといってもたっぷり食べられる。
タイカレーなんだけど、完全に現地風というわけでもなく、辛みもあるがココナッツミルクで中和されており、食べやすい仕上がり。
このカレーも良かったが、メニューに「カシミール」があるのを見つけ、後日再訪問してみた。
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出ました、カシミール。
漆黒のルーは、近隣で働く人がランチで食べたら午後の仕事大丈夫なのか? と思ってしまうような、刺すような辛さがある。
といっても辛いものの後口はすっきりしているというか、後腐れなく午後に臨めるようなあっさりさもあるんだよね。
一点の曇りもない名刀で切られた人間は痛みすら感じない(by美味しんぼのアイスクリーム話)、みたいなことか。
にしてもそろそろ本家、デリーのカシミールが恋しくなってきたぜ。
今週は遠出できない夏休み週間なので、久々に行こうかな。

【日比谷 マーブル】
引き続き都心編。
このあたり、本当に知らないお店ばかり。
営業が平日昼だけという敷居の高さもあり、無意識のうちにリストから外していたのかもだが、今回行く機会を得た。
案の定、店内は混雑しており外で並ぶことになったが、さすがオフィス街ど真ん中だけあって慣れているのか、開店も早い。
並んでから10分経たずに店内に入れて、そしてカレーも提供された。
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ラムカレーにゆで卵をトッピング。
やってきたこのカレーを目にしただけで、私はこのカレーを大好きだと言うことができます(google翻訳風)。
都心で働く腹ペコサラリーマンが欲しいものが全て詰まった、完全食カレー。
キャベツをうまく使い、少しずつ混ぜながら頂く。
味はどことなく家庭風でもありながら、少し酸味があって、それだけにとどまらないオリジナルのカレーに仕上がっている。
名店でありながら気兼ねなく入れるような安心できる雰囲気があって、ここ好きだなあ。
日比谷で働くカレー好きにとってのオアシスとして、これからも輝き続けることでしょう。

【東大和市 KAIDO CURRY】
都心カレーを食べる一方、住んでいる多摩方面のカレー屋もこまめにチェックしているのです。
なんと西武拝島線、東大和市にスパイスカレーのお店がオープンした模様。
東大和は友人が住んでおり、また狭山丘陵も近いため行く機会が多い町。
加えてここでうまいカレーが食べられるようになるなんて、最高じゃないか。
最初新青梅街道沿いで「街道カレー」なのかと勝手に思っていたが、お店は街道から少し中に入ったところにある。
隠れ家的な立地になっていて、こりゃうまそうな匂いがプンプンするぜ。
アメリカンなバーのような、といっても下品な感じはない穏やかな装いのお店で、メニューにはビールもある。
この日は閉店時間ギリギリに来たため、早々に食べて帰ることになったが、こりゃ次回はカレー酒しに来るしかないな。
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めちゃくちゃうまそうじゃないですか。
いや、食べてすでにおいしかった記憶がある中でおれはこの日記を書いているんだけど、改めて見返してみてもやっぱりうまそう。
限定カレーもあるようだが、初回訪問ということで、お店のメインメニューであるチキンカレー、野菜カレーの相盛りにしてみた。
濃厚で甘みがあるカレーで、特に素揚げしたブロッコリーがあしらわれた野菜カレーは抜群。
最近は狭山丘陵にキノコ探しに行くのが日課になりつつあるため、狭山丘陵に隣している東大和でまずこのカレーを食べ、弾みを付けてキノコ探しに向かうという、カレーとキノコの謎コラボレーションを近々やらねばなるまいよ。
立地の問題でとにかく気付かれなさそうなんだけど本当においしく、正直近隣の他のカレー屋とは一線を画したうまさがあるなと思ったほどだった。
個人的に盛況になり、名店と呼ばれるようになってほしいお店です。
でもよくよく考えれば、近くにある喫茶店「どっぽ」のビターなカレーも捨てがたいな。
東所沢のnegombo33もそこまで遠くはないし……多摩地方もいつのまにか、おいしいカレー屋がたくさんになったなあ。

【富士見ヶ丘 彩】
わざわざ乗ろうと思わなければ乗る機会がないが、京王井の頭線は好きな路線だ。
渋谷や下北沢に行くルートっていろいろあるけれど、いまだに「京王井の頭線の駅」という感覚がある。
永福町や浜田山など、京王井の頭線にあるカレー屋も何度か訪れているが、富士見ヶ丘は初訪問。
今回訪れた「彩」というお店は中華のお店。
カレーがあるという噂を聞きつけて訪れ、バリエーションに富んだメニューをまじまじを見渡してみたものの……なんとカレーの文字が見当たらない。
他のメニューもかなりおいしそうだったので、あきらめて普通に中華ランチを頂くのも良かったんだけど、ダメ元で店員さんに尋ねてみることにした。
メニューにないのに「カレーありませんか?」という聞き方をするとヤバいカレー難民みたいに取られかねないので、「あれ、カレーなかったでしたっけ……?」という「おれ実は知ってるんだぜ」という言い方で。
無作法なのは百も承知なので、かなり控えめに聞いたつもりではあるが、中国人の店員さんは数秒考えたそぶりを見せた後、「よし作りましょう」という表情をしてくれた。
どうやら基本的に裏メニューだそうで、お酒を飲んで酔った常連さんがリクエストした時など、特別なケースに作ったことがあるとのこと。
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ということで15分ほど後、立派なカレーがやってきました。
裏なんて言葉は似つかわしくない、どのチームでも4番を張れるであろう、立派過ぎるこの風貌。
「わざわざ頼んでくれたから牛肉多めに乗せといたぜ」と言っていただきました。
まあ、飲みのシメとかで裏メニューとして食べるんだったら、このボリュームでは来ないよね、さすがに。
牛肉ギッシリの中華カレーで、お味も本当においしかった。
今年食べたカレーの中で一番かもしれない(多分こういうことを前にも書いてるけど、直感的に舌がそう思ってしまうくらい、おいしいカレーに出会えたのだから仕方ない)。
このカレー目当てに再訪したいくらいだが、さすがにメニューにないのに毎回頼むのはマナーに反しているだろうので、幻カレーとして、大切な記憶として取っておこう。
絶対他のメニューもうまいだろうし、富士見ヶ丘中華の名店ですな。

【ブラザー 高田馬場】
最後は高田馬場の素晴らしきカレー屋、ブラザー。
元々下落合にあった時に数回行ったが、高田馬場に移転してからは未訪問。
場所を探して訪れてみると、路面店みたいな装いで、下落合時代とはかなり毛色が違って見えるけど、こっちも素敵だ。
サクッと寄っていけるムードのお店、大好き。
ロメスパならぬ、ロメカレーですな。
いや、ロメスパ(路面スパイスカレー)か?
きちんと消毒をして入店し、おなかがすいていたので欲望のままにたくさんトッピング。
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世の中のうまいものは全てここに集まってしまった、そんなこのカレーよ。
エビと野菜、豆という組み合わせではあるが、これを見て「肉がなきゃ満足できねえ」という人間はいないだろう。
それほどのパワフルさ。お味も最高だった。
下落合のころから大分間が空いており、記憶が薄れているのもあるかもしれないが、正直「ここまでうまかったっけ?」という感想が自然と浮かんできたほど。
「彩」のカレーも最高だったが、「ブラザー」のカレーも捨てがたいなあ。
カレーに関してはとにかく尻軽で、あれもうまい、これもうまいと思うことしきりだ。