世間は緊急事態宣言が発令されたが、カレー日記は何事もなかったかのように続く。
なぜなら去年に行ったカレー屋で、まだ書けていないお店がたくさんあるので。
今回はパキスタンカレー特集。ほんとうまいんすよ。

【相原 RANI 八王子鑓水店】
八王子周辺にいくつか出店している「ラニー」というパキスタンカレーのお店がある。
以前片倉店にお邪魔して気に入ったため、今回別の店舗に行ってみた。
が、この日は運悪く大雨。
雨ごときでおれのカレー気分が萎えるはずもなく、そのまま向かったが、どうもこの八王子鑓水店はなかなかにすさまじい立地。
駅からの距離は1キロ強ぐらいなんだけど、周囲が山に囲まれているような感じで、お店に行くだけで一苦労。
やっとの思いで到着すると、お店はとても混んでいた。
これはかなりの人気店なのでは? あたりに住宅が多いのもあるだろうが、なかなかこの立地でここまで混雑しないだろう。
見回してみるとほとんと家族連れで、お一人さまはもしかするとおれだけかもしれない。
片倉店と比べるとメニューが充実していて目移りしたが、かねてから狙っていた「ビーフカラブナセット」を注文。
「ナイ」
え?
「平日ノ夜シカナイ」
……。
どうやら、おれがビーフカラブナセットを食べられる可能性はほぼゼロとなったようだ。
さすがに平日夜に来るのは無理だなあ。
周囲の家族連れのお客さんは皆ナンとカレーのセットを注文しているし、お店のメインターゲットはそっちなのかもしれない。
そりゃお父さんと一緒に来て「パパ、今日僕ニハリ食べたい」とか「ビーフカラブナセットがいい、ロティ2枚で」なんてニッチな子はいないだろうし、需要がないのかもしれないけれど……せめて事前に分かるようにしておいてほしかったぜ。
雨に濡れて体が冷えているのもあり、ぴえんって感じでした。
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とはいえせっかくここまで来たからには、楽しまないと損だ。
チキンカリーミルチとマトンビリヤニをセットで注文。
すさまじいボリュームだが、帰りも雨に濡れるのを考えると、ここでエネルギーを蓄えておかねば。
チキンカリーミルチは、甘みとスパイシーさが同居した面白い味。
ビリヤニとカレーのセットってどう見ても過剰な組み合わせなんだけど、たまにやりたくなっちゃうよね。

【豊田 アナスドーサビリヤニ】
ここは特殊な形態で、「イオンモール多摩平の森」の中にあるフードコードに出店されている南インド・パキスタン料理のお店。
フードコートって実店舗と比べてどうしても簡素な形での提供になるので、不安半分で行ってみたんだけど、予想を大幅に超えていた。
メニューがすごい本格的で、こりゃフードコートのレベルじゃない。
ビリヤニやドーサもあるが、パキスタンカレーもたくさん。
バリエーション豊富なんてもんじゃない、これは期待できる!
見覚えのない名前のメニューも多くて迷ったが、ラムカラヒをセレクトしてみた。
待つこと10分、所狭しと銀のステンレスの皿に乗せられたカレー、そしてナンがやってきた。
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簡素なのは確かにそうなんだけど、味は一切劣るところがなく本格的。
ガチンコのパキスタンです。
味もちゃんとこの店の個性があって、かなり刺激のある辛さ。
これをサクッと頂けるのは最高だなあ。
一発で気に入ったので、ここは後日再訪してみた。
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この時はラムニハリを注文。こちらもイケる。
パキスタンカレーって一見さんにも受けそうな引きの強い味だし、こんな感じでフードコートにあってもお客さん入ると思うなあ。
なんて、行く前は「フードコートかあ……」と思っていたはずなのに、完全に洗脳されてしまった。
ここは今後も再訪確定です。
豊田自体には縁もゆかりもないが、カレー目当てに通い詰めそう。

【武里 ペチャンレストラン】
この日は埼玉の加須市にカレーうどんを食べに行ったが、どうも休みの日に当たってしまったらしく、やっておらず。
あきらめきれず、帰りに武里駅で降り、以前訪れて気に入った「パキスタンレストラン」へと向かった。
ランチタイム終了間際の時間帯で不安だったが、遠目でお店を見やり、お客さんの姿が目に入って一安心。
が……店名が「ペチャンレストラン」に変わっていた。
「ペチャンレストラン」って群馬の伊勢崎にあったはずだけど、支店ができたのかな?
「パキスタンレストラン」は初めてパヤを頂いたお店で印象深く、なくなってしまったのは残念だけど、同じパキスタンカレーが食べられるのでオッケーとしますか。
ナンとカレーのインドメニューの他に、スペシャルのパキスタンカレーメニューも貼り出されている。
どうやら店名以外は「パキスタンレストラン」と変化はなさそうだ。
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マトンハリームを注文。
うまかったが……このお店のデフォルトの味なのか、たまたまこの時だけだったのか、すさまじく塩気が強かった。
配分間違ったんじゃないかってぐらいのしょっぱさで驚いたけど、これもまた味ですよ。
あとここ、お店の外に電光掲示板があるんだけど、そこに表示されている文字の量がめちゃくちゃ多くてしばらく見入ってしまった。
「チーズナン」「マトンカレー」とか、もう全てのメニューが順々に表示されていっているという。
中には「辛さへの挑戦」という謎の文言があったり。
ここ絶対そういう辛さで押すタイプのお店じゃなさそうだし、誤解されるんじゃ……面白かったけど。

【青砥 南アジア料理 アルバラカカレー&ケバブ】
葛飾区にもパキスタンカレーを頂けるお店があると聞きつけて。
葛飾区には「こち亀」のおかげで勝手に親近感を抱いているが、実際に訪れた回数はほぼゼロに近いので新鮮だ。
ハラール食材のコーナーが併設されているお店で、ささやかなイートインコーナーもあるんだけど、基本的にはテイクアウトのお店なのかな?
お店の入り口で注文をして、温めてもらったビリヤニなどを頂ける形となっている。
おれが訪れた時は店内にパキスタンの方しかおらず、子どもなんかもいて、ほんとコミューンの中に部外者がお邪魔してしまった感じ。
ここで一人イートインで食べるのはちょっと緊張したけど、群馬スタンを経た今ならば大丈夫!
スタッフさんに一人日本語がうまい方がいらっしゃり、注文も問題なく通じて一安心。
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ビリヤニとハリームの豪華セット。
これでわずか1000円とはお得過ぎるぜ。
その場で温めるインスタントではあるけれど、それがまたちょっと現地の屋台感があって楽しい(果たしてパキスタンにも屋台があり、そこでビリヤニが出されているのかは知らない)。
ドキドキしながら頂くビリヤニ、最高だった。
近所でビリヤニ弁当買えるなんて、葛飾区の人は幸せです。